蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

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寺務雑記

■2024年07月01日(月)

 「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月も梅雨時の俳句です。

 次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
 スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。

夏草や (つわども)どもが 夢の跡
六月や 峯に雲置く あらし山(嵐山)
楽しさや 青田に(すず)む 水の音
松尾芭蕉
五月雨(さみだれ)や 雪はいづこの しなの(信濃)山
ほたるよぶ よこ顏()ぎる ほたる哉
何事の 一分別(ひとふんべつ)ぞ 蝸牛(かたつむり)
小林一茶
六月を 奇麗な風の 吹くことよ
梅雨晴や 窓を開けば 上野山
屋根にあやめ 軒にすだれや 衣かへ(ころもがえ)
正岡子規
明らみて 一方暗し 梅雨の空
おもひ川(思川) 渡れば又も 花の雨
はなびらの ()れて静かや 花菖蒲(はなしょうぶ)
高浜虚子
蓮の()や 水をはなるる (くき)二寸
水底の 草にこがるる ほたる哉
()けそうな (かさ)かす寺の 時雨哉
与謝蕪村
ふと覚めて 耳澄ましたり 遠雷(えんらい)
梅雨の満月が 本堂のうしろから
山のしづかさへ しづかなる雨
種田山頭火
ミソハギも 蓮も咲いたり 夏早く
青蛙(あおがえる)も 雨をよろこぶ 青田かな
新ソバの 香りを食べて さつき花
()すも 先祖安かれ 除草(じょそう)(ぎょう)
梅熟す 黄玉に雨 うらめしく
住職