蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

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寺務雑記

■2024年05月01日(水)

 「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は皐月(五月)の俳句です。

 次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
 スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。

寒からぬ 露や牡丹(ぼたん)の 花の(みつ)
草臥(くたぶれ)て 宿()るころや 藤の花
鎌倉を 生きて(いで)けむ 初鰹(はつがつお)
松尾芭蕉
おのづから ()(さがり)たる ぼたん哉
藤の花 南無あゝあゝと そよぎけり
木々もめを 開らくや弥陀(みだ)の 本願寺
小林一茶
つつじ多き 田舎の寺や 花御堂(はなみどう)
鎌倉は 村とよばるゝ 青葉かな
葉桜(はざくら)の 上野は闇と なりにけり
正岡子規
盛りなる 花曼陀羅(まんだら)の 躑躅(つつじ)かな
白牡丹と いふといへども 紅ほのか
よりそひて 静かなるかな かきつばた
高浜虚子
近道へ 出てうれし野の つつじかな
藤の花 雲の(かけはし) かかるなり
若葉して 水白く麦 黄ばみたり
与謝蕪村
老妻に 折るやまつつじ 一枝(いっし)のみ
芍薬(しゃくやく)や 雨にくづれて 八方(はっぽう)
(これ)好日(こうじつ) わが誕生日 初鰹
山口青邨
蝦夷(えぞ)(まつ)の 琥珀(こはく)(いろ)なる 若葉かな
もう明けそうな窓あけて 青葉
あたたかい 白い飯が在る
種田山頭火
早咲きの 牡丹散って 八重桜
もみじ葉の 新芽あらたに 緑かな
鯉のぼり 空高くして 男子あり
住職