「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は節分・立春大吉の句です。

　次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「ＳＮＳ短文依存症」の良薬です。
　スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。

節分や　肩すぼめゆく　行脚(あんぎゃ)僧(そう)	幸田露伴
節分の　豆をだまって　たべて居る	尾崎放哉
今こゝに　団十郎(だんじゅうろう)や　鬼は外	宝井 其角
三つ子さえ　かりりかりりや　年の豆 かくれ家や　歯のない口で　福は内 春立つや　見古(ふる)したれど　筑波山(つくばさん)	小林一茶
節分や　よむたびちがふ　豆の数 鳩のならぶ　屋根に豆打つ　小春(こはる)かな 蕪村集に　春立つといふ句　なかりけり	正岡子規
あたたかく　炒(い)られて嬉し　年の豆 雨の中に　立春大吉の　光あり 落葉焚(た)いて　春立つ庭や　知恩院(ちおんいん)	高浜虚子
豆撒(まめまき)の　すみし伽藍(がらん)の　またしづか 立春の　日をわきまふや　牡丹(ぼたん)の芽 立春の　卵立て得ず　妻笑ふ	山口青邨
さそはれて　まゐる節分の　月がまうへに 月がまうへに　年越の鐘が　鳴る鳴る 節分の　長い石段を　いつしよにのぼる	種田山頭火
できるなら　代ってあげたい　能登立春 憎しみは　立春大凶　パレスチナ 福は内　鬼は外なり　ウクライナ	住職