寺務雑記
■2024年01月01日(月)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は新年・お正月の俳句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
春立つや 新年ふるき 米五升 | 松尾芭蕉 |
七くさや 朝日さす 三椀の 雑煮かゆるや 長者ぶり | 与謝蕪村 |
めでたさも 中くらいなり おらが春 つく | 小林一茶 |
恭賀新禧 一月一日 日野昇 めでたさも 一茶 口紅や 四十の顔も 松の内 | 正岡子規 |
先づ女房の 顔を見て年 改まる 日輪は 古びて廻り 年新た 草の戸に 賀状ちらほら 目出度さよ | 高浜虚子 |
石段を 下がるが嬉し 初詣 いつもただ 一千の 鶴鳴けば一千の声 年明くる | 山口青邨 |
一人正月の餅も酒もありて そして 一りん咲けば また一りんの お正月 ひとり煮て ひとり食べる お雑煮 | 種田山頭火 |
元朝に 大護摩修して 事始め 年明けも 生き地獄なり パレスチナ 雪とけて | 住職 |