寺務雑記
■2023年12月01日(金)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は師走・年の暮の俳句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
旅寝よし 宿は師走の 夕月夜 年暮れぬ 笠きて草鞋 はきながら なりにけり なりにけりまで 年の暮 | 松尾芭蕉 |
うぐひすの | 与謝蕪村 |
京の師走 高みに笑ふ 十二月も 今日 世につれて 師走ぶりする | 小林一茶 |
淋しさを にらみあふたる 師走かな 年忘れ 一斗の酒を 尽くしけり | 正岡子規 |
ふとしたる ことにあはてゝ 年の暮 見送りし 仕事の山や 年の暮 | 高浜虚子 |
昭和九年も これぎりのカレンダー一枚 年のをはりの風が出て 木の葉ふきおとした 年わすれの酒盃へ | 種田山頭火 |
年暮れて なお 年忘れ などとはいかぬ ウクライナ 人間の 狂気を見たり この一年 | 住職 |