寺務雑記
■2023年10月01日(日)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は中秋・異常な残暑の俳句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
家はみな 杖にしら まつ茸や しらぬ木の葉の へばりつく 蕎麦はまだ 花でもてなす 山路かな | 松尾芭蕉 |
生きて仰ぐ 空の高さよ 山は暮れて 野は | 与謝蕪村 |
露の世は 露の世ながら さりながら | 小林一茶 |
一日の 秋にぎやかに 祭かな 長き夜や 千年の後を 考へる | 正岡子規 |
快き 秋の日和の 匂ひかな 人生は やうやうに 残る暑さも 萩の露 | 高浜虚子 |
歩きつづける 彼岸花咲きつづける いつも一人で 赤とんぼ 子供ら仲よく遊んでゐる 墓の中 | 種田山頭火 |
ヒガンバナ 彼岸に咲かぬ 暑さかな さくら葉も 晩秋待たず 落ちにけり 異常気象 暑さ寒さに 彼岸なく | 住職 |