蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

檀信徒チャンネル 檀信徒のしるべ

寺務雑記

■2023年08月01日(火)

 「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月はお盆の俳句です。

 次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
 スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。

蓮池や 折らでそのまま 玉祭
(たま)(まつり) けふも焼場(やきば)の けぶり哉
数ならぬ 身となおもひそ 魂祭り
松尾芭蕉
おろそかに なりぬ都の (たま)(まつり)
孫共が 拝みに来るよ 魂祭
迎火や 墓は故郷(ふるさと) 家は旅
正岡子規
盆が来て そよそよ草も うれしかろ
うら盆の 御墓の方を 枕哉
雀らも せうばんしたり 蓮の(めし)
小林一茶
あぢきなや 蚊屋(かや)(すそ)踏む (たま)(まつり)
(たま)(だな)を ほどけばもとの 座敷かな
大文字(だいもじ)(京都五山の送り火)や 近江の空も ただならぬ
与謝蕪村
此の月の 満つれば盆の 月夜かな
町中に 少し入りこみ 盆の寺
送火や 母が心に 幾仏(いくぼとけ)
高浜虚子
漂着の 平家供養の 盆踊り山口誓子
()ればある いろいろの花 盆の花山口青邨
魂祭 吾れは親より 老いにけり内藤鳴雪
ミソハギの 紫涼し 盆の棚
遠雷(えんらい)を 聞きつつ急ぐ 迎え盆
棚経(たなぎょう)や 老身試す 苦行かな
住職