寺務雑記
■2023年05月01日(月)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は初夏の花の俳句・詩です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
杜若 われに 有難き 姿拝まん かきつばた | 松尾芭蕉 |
いちはつの 一輪白し 春の暮 わりなしや 一八蛇の すみかとは | 正岡子規 |
湯あがりの 尻にぺったり 足首の 埃たたいて 花菖蒲 | 小林一茶 |
うつむけに 春うちあけて 藤の花 月に遠く おぼゆる藤の 色香か 山もとに 米ふむ音や 藤の花 | 与謝蕪村 |
盛りなる 花 映りたる つゝじに 分け行けば 躑躅の花粉 | 高浜虚子 |
遅れ咲く 木の間 赤門は 古し紫陽花も 古き 外人墓地 紫陽花をいまの 花としぬ | 山口青邨 |
紫陽花も をはりの色の 曇っている 海から 五月の風が 日の丸をゆする 育ててくれた 野は山は 若葉 | 種田山頭火 |
シャガの咲く 日蔭をつくる 土佐みずき シャガ活けて 廊下の隅に 初夏香る ほのかなる シャガの香りの 日蔭かな | 住職 |