寺務雑記
■2023年01月01日(日)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は新年の俳句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
一とせに 一度摘まるる 門松や おもへば一夜 三十年 幾霜に 心ばせを(ばしょう=芭蕉)の 松飾り | 松尾芭蕉 |
初春や 雪の中なる 善光寺 正月の 人あつまりし 落語かな うつくしき 根岸の春や さゝの雪 | 正岡子規 |
人に恥ぢ 神には恥ぢず 初詣 鎌倉は 古き都や おのづから 極楽へとる 恵方道 | 高浜虚子 |
正月や 辻の仏も 赤ずきん 故郷や 馬も元日 いたす顔 北国や 家に雪なき お正月 | 小林一茶 |
小春日 仏像買うて戻った ひとり煮て ひとり食べる お雑煮 餅二つ けふのいのち | 種田山頭火 |
光陰は 矢の如くして 年新た 宮中の 神事に明ける 年新た コロナなき 佳き年祈る 年新た | 住職 |