寺務雑記
■2022年12月01日(木)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は師走・年の暮の俳句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
年暮ぬ 笠きて草鞋 はきながら なりにけり なりにけりまで 年の暮 盗人に 逢うた夜もあり 年の暮 | 松尾芭蕉 |
おもしろき 事にもあはず 年暮るる ひまな身の 涙こぼしつ 年のくれ 人間を 笑ふが如し 年の暮 | 正岡子規 |
一日も おろそかならず 古暦 観音は 近づきやすし 除夜詣で 能を見て 故人に逢ひし 師走かな | 高浜虚子 |
ともかくも あなたまかせの としの暮 湯に入りて 我が身となるや 年の暮 君が代や 寺へも配る 伊勢暦 | 小林一茶 |
昭和九年もこれぎりの カレンダー一枚 年のをはりの風が出て 木の葉ふきおとした 山から夜風がごうときて 窓を打つ年の暮 | 種田山頭火 |
サッカーに 一喜一憂 師走入り 厄病に ふりまわされて また一年 来年は コロナ退散 佳き年に | 住職 |