寺務雑記
■2021年07月01日(木)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は梅雨の季節の俳句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
世の人の 見付けぬ花や 軒の栗 子供等よ 昼顔咲きぬ |
松尾芭蕉 |
薄月夜 花くちなしの 匂いけり | 正岡子規 |
夕立や 紫陽花咲いて 廣き庭 | 会津八一 |
あぢさゐの 黄なるを嘆く にもあらず | 山口誓子 |
かたまるや 散るや |
夏目漱石 |
五月雨や 名もなき川の おそろしさ | 与謝蕪村 |
ふと覚めて 耳澄ましたり 遠雷す ほうたるこい ほうたるこい ふるさといきたい 山の仏には 山の花 |
種田山頭火 |
梅雨桔梗 総本山に 楚々と咲き 軒たたく 強雨とともに コロナ去れ 枝葉伸ばす 土佐ミズキに 励まされ 生きていると 言わんばかりの 岩桔梗 水芭蕉 青春の花 尾瀬遠く |
住職 |