寺務雑記
■2020年09月01日(火)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月はお彼岸・初秋の句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・短歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
父若く 我いとけなく 曼珠沙華 | 中村汀女 |
餅の名や 秋の彼岸は 萩にこそ | 正岡子規 |
牡丹餅(ぼたもち)に 夕飯おそき 彼岸かな | 高浜虚子 |
あまり花 ひとの墓へも まいりけり | 小林一茶 |
おみなえし そも茎ながら 花ながら | 与謝蕪村 |
一里きて 疲るる足や 女郎花 | 尾崎放哉 |
悔いるこころの 曼珠沙華 燃ゆる | 種田山頭火 |
彼岸花 咲いてほとけの 身近なり 蝉(せみ)已(や)んで 蜻蛉(とんぼ)に代る 彼岸かな アキアカネ 塔婆の先に 羽やすめ 白萩の 朝露(つゆ)汲んで 施餓鬼棚 墓前にて 小さき手合わせ 経を読む 孫の可愛さ そのたのもしさ | 住職 |
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。