寺務雑記
■2020年08月13日(木)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月はお盆・夏の句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・短歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
魂棚の 奥なつかしや 親の顔 | 向井去来 |
信心の 母にしたがふ 盆会かな | 飯田蛇笏 |
御先祖は うしろの方に 聖霊棚 盂蘭盆や 無縁の墓に 鳴く蛙 魂棚や いくさを語る 人二人 | 正岡子規 |
盂蘭盆会 遠きゆかりと ふし拝む | 高浜虚子 |
ささやかな 魂棚庭の 花剪って | 山口青邨 |
月更けて 猫も杓子も 踊りかな | 与謝蕪村 |
盆灯籠の下 ひと夜を過ごし 故里立つ 声かけて行く人に迎え火の顔をあげる | 尾崎放哉 |
水は岩から お盆のそうめん 冷やしてある トマトを掌に みほとけのまへに ちちははのまへに | 種田山頭火 |
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。