寺務雑記
■2020年05月01日(金)
「「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は桜の句・歌です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・短歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
寂として 客の絶え間の ぼたんかな | 与謝蕪村 |
新緑の あの木この木の 欝々(うつうつ)と | 山口青邨 |
古杉や 三百年の 風薫る いたづらに 牡丹の花の 崩れけり | 正岡子規 |
新緑の 山となり山の 道となり | 尾崎放哉 |
ざぶざぶと 白壁洗ふ 若葉かな | 小林一茶 |
うつすらと からかみ青き 五月かな | 山口誓子 |
薄月夜 花くちなしの 匂いけり | 高浜虚子 |
新緑に いよいよ古き 伽藍かな | 日野草城 |
風薫る 羽織は襟も つくろはず | 松尾芭蕉 |
朝の雨 青葉も濡れつ 私も濡れつ 逢ひたいが 逢へない伯母の 家が青葉がくれ 青葉わけ ゆく良寛さまも 行かしたろ | 種田山頭火 |
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。