民主主義という絵空ごと
令和6年10月01日
今、世界の国々で、アメリカ・イギリスのような民主主義・自由主義・法治主義の国よりも、ロシアや中国のような独裁主義・強権主義で法律よりも独裁者個人の考えや判断が優先する国の方が多いと言われています。そのほかに見逃せないのは、イスラム教の指導者を絶対とするアラブの国々、そのなかでもイスラム原理主義が支配する国や組織。お互いに統治方法のちがいを越えて平和主義・相互互恵の関係でいられれば言うことはありませんが、ロシア対ウクライナ、パレスチナ対イスラエルの戦闘を見ていて、独裁対民主主義の相容れない分断をつくづく感じます。
そこで、民主自由国家の最近の民主主義に目をやりますと、先ずアメリカの大統領選挙。あれは分断どころか、民主党・共和党の泥仕合。言論の自由どころか言論封鎖。選挙は民主主義の根幹と言われますが、はたしてそうでしょうか。そもそも二大政党制、すなわち二つに一つを選ぶ「二者択一」こそが分断のもとです。
アメリカの大統領にも人がいなくなったものです。ジョン・F・ケネディ大統領が誕生した時、その弟のロバート・ケネディが早稲田に来て、大隈講堂で講演をした際、アメリカの民主主義のたくましさをつくづく感じとりました。あれから六〇年、足元もおぼつかない現職大統領がやっと立候補をあきらめ、アメリカのリーダーとしては首をかしげる二人が不毛の論戦を戦っています。アメリカの民主主義はどうなったのでしょう。
そこで、民主自由国家の最近の民主主義に目をやりますと、先ずアメリカの大統領選挙。あれは分断どころか、民主党・共和党の泥仕合。言論の自由どころか言論封鎖。選挙は民主主義の根幹と言われますが、はたしてそうでしょうか。そもそも二大政党制、すなわち二つに一つを選ぶ「二者択一」こそが分断のもとです。
アメリカの大統領にも人がいなくなったものです。ジョン・F・ケネディ大統領が誕生した時、その弟のロバート・ケネディが早稲田に来て、大隈講堂で講演をした際、アメリカの民主主義のたくましさをつくづく感じとりました。あれから六〇年、足元もおぼつかない現職大統領がやっと立候補をあきらめ、アメリカのリーダーとしては首をかしげる二人が不毛の論戦を戦っています。アメリカの民主主義はどうなったのでしょう。
日本もほめられたものではありません。先頃、立憲民主党の党首選が行われましたが、候補者に名乗り上げたのは、推薦人さえ集らず苦労した現職代表に、昔の名前で出ていますの二人、そこへやっと告示直前にすべりこんだ一年生議員で無名の女性。日本の政治を任せられそうもないこのメンバーが、口を開けば「本気で政権を取りに行く」。まるでホラ吹き男のホラを聞くようでした。自民党に愛想を尽かした自民党の支持層を立憲民主党が取って、政権がとれるのだそうです。自分の手で苦労して得た独自の支持者ではなく、他党の支持者に浮気をさせる「浮気作戦」です。こんなことで政権を取ったとしても、次の選挙で浮気組はまた自民党に帰ります。また三年程度の短命で終るでしょう。そんな選挙戦略は邪道で、日本の民主主義もこんな程度なのです。
自民党の総裁選も同じ穴のムジナで、あんな選挙が民主主義の根幹なのでしょうか。自民党国会議員の政治見識を疑いました。とくに旧安倍派の人たち。自分たちの裏金問題で自民党を窮地に追い込んでいながら、何の責任も取らず、ぬけぬけと総裁選びで暗躍する。いっそ自民党から出ていったらどうかと想うくらいでした。
ともあれ、自民党が一番苦しい時に石破さんが総裁に選ばれました。ほんとうなら、「こんな時に、石破さんご苦労様です、みんなで協力します」という声が聞こえてきてもいいのですが、党の主要な役職への要請を断った候補者がいました。どこを見て政治をやっているのでしょう。早速、石破さんを批判する人もいました。自分勝手で、どこが民主主義なのかわかりません。選挙が終ればノーサイドが自民党のいいところ。こういう人は、石破さんが、党の政調会長、内閣の防衛大臣・外務大臣に防衛・安全保障に実績のある人を配置し、この国の安全のためにキチンと備えたことなど評価しないのでしょう。
それにしても、経済・通商・外交に通じ、たびたびアメリカの通商代表部や国務省や大統領に「タフ・ネゴシエーター」と言わせた党幹事長の茂木さんや、経済・農林・外交に実績があり中国通の林さん、といった実力者に支持が集らず、これが総理大臣の器かと思われる高市さんや小泉さんになぜ票が集るのでしょう。選挙の顔と言ってみたところで、実力・実績のない人は国民にもすぐわかります。すぐメッキがはがれることは小泉さんに急ブレーキがかかったことで証明されました。日本の民主主義は政治家の無節操な大衆迎合を国民の良識が抑止しているのです。日本の政治家の民主主義は「口だけ民主主義」、実体のない空疎な絵空事です。
自民党の総裁選も同じ穴のムジナで、あんな選挙が民主主義の根幹なのでしょうか。自民党国会議員の政治見識を疑いました。とくに旧安倍派の人たち。自分たちの裏金問題で自民党を窮地に追い込んでいながら、何の責任も取らず、ぬけぬけと総裁選びで暗躍する。いっそ自民党から出ていったらどうかと想うくらいでした。
ともあれ、自民党が一番苦しい時に石破さんが総裁に選ばれました。ほんとうなら、「こんな時に、石破さんご苦労様です、みんなで協力します」という声が聞こえてきてもいいのですが、党の主要な役職への要請を断った候補者がいました。どこを見て政治をやっているのでしょう。早速、石破さんを批判する人もいました。自分勝手で、どこが民主主義なのかわかりません。選挙が終ればノーサイドが自民党のいいところ。こういう人は、石破さんが、党の政調会長、内閣の防衛大臣・外務大臣に防衛・安全保障に実績のある人を配置し、この国の安全のためにキチンと備えたことなど評価しないのでしょう。
それにしても、経済・通商・外交に通じ、たびたびアメリカの通商代表部や国務省や大統領に「タフ・ネゴシエーター」と言わせた党幹事長の茂木さんや、経済・農林・外交に実績があり中国通の林さん、といった実力者に支持が集らず、これが総理大臣の器かと思われる高市さんや小泉さんになぜ票が集るのでしょう。選挙の顔と言ってみたところで、実力・実績のない人は国民にもすぐわかります。すぐメッキがはがれることは小泉さんに急ブレーキがかかったことで証明されました。日本の民主主義は政治家の無節操な大衆迎合を国民の良識が抑止しているのです。日本の政治家の民主主義は「口だけ民主主義」、実体のない空疎な絵空事です。